もっとハイテクな除染方法や放射線遮蔽素材はないのか?

福島原発事故から早1年半。
除染活動も本格化しなければならないのに、なかなか遅々として進まない。
瓦礫処理の問題も大きいが、除染といえば相変わらず原始的な高圧洗浄で、
放射線測定のための遮蔽素材といえば、ドッシリと重い鉛がほとんどのおそまつな状況だ。

これでは、ハイテク国家日本の看板を下ろさなければならないだろう。
もっと効果的な除染技術や除染材料はないのだろうか?
室内や仮置き場の放射能で汚染された瓦礫などを保管するための、いい遮蔽材料はないのだろうか?
放射線防御のためのもっと高性能なマスクや防護服はないのだろうか?

食品の放射能汚染を測定する装置といえば、鉛遮蔽を装備したトンクラスのゲルマニウム半導体測定装置を思うかべるが、ゼオライトなどの軽量・安価な素材を使ったものが出てくれば、格段に手軽な測定装置になると思うのだが。

田んぼなどにも、ゼオライト鉱物を散布すれば、放射能除去作用があると聞くが、どこかで実験しているのだろうか?
レアメタルで手の入りにくのかもしれないが、タングステンなんかを放射線遮蔽素材として活用できればいいのに。。。

日本の素材メーカーは、すごく技術力があると思うので、是非早くハイテク素材を開発して、放射線防御や除染にいかしてほしい。

カテゴリー: 除染 | コメントは受け付けていません。

知らぬ間に海の放射能汚染が進行中

福島原発事故から約1年が経った。
放射線放出量は、事故時の約1000万分の1に減少した。
新たな食品汚染基準が文部科学省の放射線審議会で提示された。
「野菜類、穀類、肉・卵・魚などの一般食品を暫定規制値の1キロ当たり500ベクレルから100ベクレルに引き下げる」

この食品中の放射性物質の新基準値案について、農漁業を中心とする被災地復興面からは「厳しすぎる」との意見だが、
「放射能汚染」の恐怖に怯える消費者にとっては、「当然だ」という意見だ。

この新基準は平成24年4月から施行される予定だが、いつの間にか放射線に慣れてしまっている世間一般への警鐘になればいいと思っている。
既に福島原発事故での放射線汚染は広範囲に渡り、徐々に生態系に浸透しているのは間違いない事実だ。
しかも放射線の流出は続いて、時間の経過と共に累積されていることも隠しようがない事実だ。
拡散した放射物質は、風雨で地面に落ち、思いがけないところに条件によりホットスポットを作っている。

河に流れた放射線汚染は河口に蓄積され海に流れ出し、
プランクトン、小魚、魚から人間へと、食物連鎖で汚染サイクルができあがりつつある。
原発から流れ出た放射性物質がプランクトンに蓄積している事実があります。
いわき市沿岸3キロ付近で採取した動物性プランクトンを分析した結果、
放射性セシウムが1キログラム当たり669ベクレルの高い濃度で検出されています。
 
得たいの知れない汚染がじわじわと海へと拡散している様だ。 

腹を据えて、除染や対策を実行していかなければならない。

カテゴリー: 海洋放射能汚染 | コメントは受け付けていません。

放射能汚染の現状とホットスポットの探し方

福島第一原発事故で放射能が撒き散らされて以来、新たな核爆発による放射能汚染は出ていません。
現状、空気中に新たな放射性物質は漂ってはおらず、空中で測定されている放射線は、地表などに落ちた放射性物質からのものがほとんどです。

地上や屋根や葉っぱに付いている放射性物質が雨や風で流され、たまりやすい場所へと集まり、局所的に放射線量が上がります。

これがホットスポットと騒がれているものです。
建物の雨どいや草木の根元、落ち葉のたまった場所などです。

こうしたホットスポットから出ている放射線は、アルファ線、ベータ線、ガンマ線です。
アルファ線とベータ線は、空気抵抗で1メートル以上飛ぶことが出来ません。
これに対して、ガンマ線はどこまでも飛んでいきます。

測定器の種類では、ガンマ線を測るものと、ベータ線+アルファ線を測るのもでは、全く種類が異なります。
たまに使い分けられる測定器もありますが、それでも同時に測定してどちらの線種かを知る測定器はありません。

千葉県内のある市役所では、ガンマ線測定器を使って空間線量を測って、0.3μSv/h以上だったら、その近辺はすべて除染対象とするとのルールで運用していますが、これは基本的に間違っています。

ベータ線測定機を使ってホットスポットを探して、その部分だけ局所的に除染するやり方が、本来正しい除染方法です。
どこから放射線が発せられているかを知らずして闇雲に除染するやり方は、暗闇で鉄砲を撃つような無謀なやり方です。

汚染地点を知るには、地表を這うようにしてベータ線測定器でその場所を探さなければなりません。

ベータ線測定器は、一般的には表面汚染測定器としてベクレルで測定するものです。

カテゴリー: 放射能の測定 | コメントは受け付けていません。

今頃、高濃度のヨウ素131を検出  -続編-

東京でもヨウ素131を検出!
のニュースが世の中を騒がしている。

原発で新たな核爆発、水素爆発、再臨界などが起きて、
放射能が飛散しない限り、ありえない話です。
太陽が西から昇るくらい、ありえない話です。
業界アジテーターで有名な武田先生は、「東電や政府が隠している」と
おっしゃっていますが、今さらそれもありえないでしょうね。

この話のオチはどうも、高性能な測定器由来の話になりそうだ。

普通の個人用線量計やガイガーカウンターでは、ヨウ素131を特定できないが、
最近では核種を分析できる高性能な測定器が出回っているため、
この事件が起きた感じです。

このヨウ素131は、原発由来ではなく、放射線治療由来らしい。
原発由来であれば、ヨウ素131だけではなく、セシウムも検出されなければならないが、
それが全く未検出なのです。
また、空中や上水道からは全く検出されていません。

犯人は、近隣の病院での放射線治療用のヨウ素で、それが下水に流れ込んで、
たまたま測定されてしまったと言う笑い話のような話だ。

今は世が世だけに、
知らない人が大騒ぎしてしまった話しのようです。

カテゴリー: 放射能の測定 | コメントは受け付けていません。

食品毎の放射能基準値

厚労省で食品ごとの放射性物質の基準値が見直されている。
現在では、人体への被曝量は年間5ミリシーベルトが基準だが、
厚労省基準での食品の暫定基準値は以下の通りです。

  • 飲料水 200ベクレル/kg
  • 肉類  500ベクレル/kg
  • 米など穀類 500ベクレル/kg

原子力安全委員会では人体への影響については、生涯で100ミリシーベルトが基準値になりそう。
厚労省では、これを参考に、肉や野菜など食品ごとの基準作りをしている。

所で、人体に対する基準値の単位はシーベルトだが、
食品の方はベクレルになっている。
シーベルトは、放射線の人体に対する影響度を測定する単位だが、
ベクレルは放射線を出す放射能の強さの単位になっているので、
原子力安全委員会ではベクレルからシーベルトへの変換方法を示している。

例えば、500ベクレルのセシウム137が検出された食品を食べた場合、
 
  500 × 1.3 × 10-5 = 0.0065 ミリシーベルト

厚労省が悩んでいるのは、基準値はできるだけ低くしたいが、
低くし過ぎると、食品の出荷停止量が増える可能性が大きくなりかねない点だ。

皆が納得できる基準値はないだろうから、
どこらへんで収めるか、放射能の人体への影響についても
学者毎に言うことが違うだけに、難しい判断になりそうです。

カテゴリー: 放射能基準値 | コメントは受け付けていません。

役に立たない個人線量計

現在、各地で観測されている大気中の放射線量は、
多い所で福島第一原発近くの浪江町で毎時7.4マイクロシーベルト、
南相馬で0.44,いわき市で0.17だ。

これらの放射線量から見ると、現在、市販されている個人用線量計で、
ちゃんと使える場所は、人の立ち入ることの出来ない浪江町だけだ。

5万円程度で販売されている個人用線量計のほとんどは、
最低1マイクロシーベルトからしか計測できないのだ。
南相馬やいわき市で、その程度の線量計で計測しても
いつまでたっても【ゼロ】のままです。

今時なぜこのような線量計が販売され、
大手の国産メーカーでもこぞって新製品を出している訳がわからない。
一般消費者をだましているとしか思えません。

最低でも、0.1マイクロシーベルトから計測できる線量計が必要で、
「普通の人が安全だと言える放射線の量」は、
1年間に1ミリシーベルトが基準だとすれば、毎時0.01マイクロシーベルトから測定できる線量計でなければならないはずです。

当調査では、0.01マイクロシーベルトから測定できる線量計で
安心して長く使えるのは以下の通りです。(価格はおおよその参考値です)

仏ミリオン社製RDS-30 : 15万円
日立アロカPDR-111: 24万円
ホリバ PA-1000 Radi: 15万円

基本的なことですが、人体への被曝影響(外部被曝)を測定するためには、
ガンマ線を測定できる線量計が必要です。

カテゴリー: 線量計 | コメントは受け付けていません。

今頃、高濃度のヨウ素131を検出

ヨウ素131の半減期は8日なのに、
原発事故から半年たった今日、高濃度のヨウ素131が検出されたという。

奥州市下水道課では、7月から8月の間、
計5回の汚泥採取をしたら、5回とも不検出だったのに、
8月25日の採取分では、2300ベクレルを検出。
その後も、590,480ベクレルを検出した。

この放射線量値は、厚労省の基準である、乳児で1キロあたり100ベクレルを
はるかに超えた数値で、今頃なぜ検出されたか原因が不明のままだ。

実は、東京でも数値が急上昇し、150ベクレルを測定している。

現状では、東電からも新たに放射性物質が降った、という発表もされていない。

ヨウ素131は、ウランの核分裂で生成され、
原発事故の中でも最も注目される放射性物質で、
甲状腺に集まる特徴があるので、甲状腺がんを引き起こしやすい。

このお化けのようなヨウ素の謎解きは?

カテゴリー: 放射能の測定 | コメントは受け付けていません。

放射線量は自然減少するのか?

国の原子力対策本部によれば、除染をしない場合には、
2年後には線量が4割程度減少すると言うことらしいです。

現在、被災地で放射線量に影響しているのは、
福島原発から飛散したセシウム134(半減期は約2年)と、約30年のセシウム137。
ヨウ素131は半減期が8日で、現在は検出しない程度まで減少している。
ストロンチウム90も若干検出しているが、線量への影響は極小らしい。
この評価によれば、毎時50マイクロシーベルトの高線量の警戒区域では、
除染などを行わない場合でも、2年後には30マイクロシーベルトになる計算らしい。

半減期が長い場合は、ベクレル数が同じなら当然、半減期の長い方が長く残り、
人に与える影響も長く続くことになります。
ただ、半減期が短いセシウム134では、原子数が同じなら短時間に放射線をたくさん出すので、短期的には人体への影響が大きくなることもあります。

結局、放射線がいつまで人体に与えるのかを考えた場合は、
ベクレル量や原子量(エネルギー量)よる精密な測定をしなければ、
一概に半減期が長いから危険とは言えず、
また逆に短いからもう大丈夫ともいえないのです。

その時点その場所その物の放射線量やエネルギー量を、
核種ごとに精密に測定しなければ、計算上の減少率だけで評価することはできません。

通常の線量計ではそこまでの測定が出来ないので、
このような専門的な立場での精密測定が必要な場合は、
SAM940などの核種分析機によらざるをえないでしょう。

カテゴリー: 放射能の測定 | コメントは受け付けていません。

工業商品の出荷対策 風評被害から守るために

特に福島県で製造した工業商品に対する、海外や県外の取引業者の受取拒否などが多くなっています。
いわゆる原発事故の風評被害が、野菜や牛肉などの食べ物以外にも広がっています。

  • 自動車部品の製造会社では、会津地方以外からの納入拒否
  • 家具製造会社の配送トラックが福島県ナンバーと言うだけで現場立ち入り拒否
  • 中古自動車販売会社では、福島県ナンバーの車がオークションで全く売れない事態
  • 鉄スクラップが売れなくなった

これからは、製品の放射線測定結果を付けることが必要になってきているので、その具体的対策について調べてみました。

野菜などの農作物や魚介類、飲み物などには食品衛生法によって放射線量の基準がありますが、工業製品には国の基準がないので自主判断をしなければなりません。
ECでは、2011年4月に、日本の工業商品を輸入する際の放射線量検査を義務付けました。
 ⇒ 原発事故にともなう欧州における日本発海上貨物(工業品)への放射線検査について

また国土交通省の資料では、各国の放射線量規制値は以下のようになっています。

海外の放射線量規制値

これをクリアするためには、海外で評価されている放射線測定・検査装置による測定と、理論的根拠に基づいた結果判定のデータ提示が必要になります。

このような場合の放射線測定装置して、海外でも評価が高いのは、米国バークレイ社のSAM940です。

SAM940などのシンチュレーション型放射線測定器による測定結果の信頼性に関する理論的根拠としては、
産業技術総合研究所の「表面汚染計数管の表示値と表面密度との関係」が利用できます。

カテゴリー: 放射能の測定 | コメントは受け付けていません。

軒下や側溝の線量の測り方

放射線被ばくに対する不安を抱える福島県民が、
放射線量を把握したい時、どんな線量計が必要なのだろうか?

特に、軒下や側溝などの線量は高くなり易いので要注意だ。
放射線量を測定して、どの程度の危険性があるのかを知るためには、
放射線測定器と放射線の種類の知識がないと、どんな測定器で測っても意味がない。

福島原発事故対応の測定では、
通常は、ガンマ線とベータ線を測定できる放射線測定器があれば良い。
しかし、いわゆる10万円程度の放射線測定器(ガイガーカウンター)では、
ガンマ線とベータ線の区別はできません。

軒下や側溝などの線量を測るには、空間線量測定用(主にガンマ線)では正確に測れません。
現在では原発事故後、3ヶ月以上経っているので、
地表面に降下した放射性物質が排水溝や雨樋などに集積しています。
従って、排水溝や雨樋付近にはホットスポットがあるので、
そこで高い線量を検出してもあまり驚く必要はないでしょう。

このような場所で、正確に線量を測定するためには、
通常のガイガーカウンターやガンマ線の個人用線量計では駄目です。

このような場合、シンチレーション式の高性能なサーベイメータが必要なので、
自治体などから借りる放射線測定器での計測結果は、目安程度に考えた方が良いでしょう。
ガイガーカウンターは放射線の有無を確認できますが、線量は正確ではありません。

カテゴリー: 放射能の測定 | コメントは受け付けていません。